ネットの回線を分配してつなぐ機器を増やしたい・LANポートを増やしたい

家の回線に2台以上の機器をつないで同時にネットできるようにしたい場合、やみくもにハブ(スイッチングハブ)をつないで分岐すると失敗します。失敗しない秘訣は以下の3つです。

1.「直(じか)ハブ」をしない

モデム/光回線終端装置(ONU)に直接ハブをつないで分けると同時にネットできません。 理由

「直ハブ」なんて用語はないですが、説明を簡潔にするためこのページではモデム/ONUにいきなりハブをつないで失敗することをそう呼びます。

2.「ルーター」をつなぐ

ひとつの回線・ひとつのプロバイダ契約で複数台の機器をつなぐには、有線・無線にかかわらず、交通整理役の「ルーター」が必要です。すべての機器がひとつのルーターを通って外とつながるように配線します。

3.二重ルーターにしない

「ルーター」が複数になるような構成をすると、よけいな交通整理のせいで、設定がややこしくなる、性能低下、別のルーターにつないだパソコンやプリンタなどが見えなくなる、などよくないことがいろいろありますので、このページではうっかり二重ルーターにしてしまうのを全力で回避する方向で説明します。

以下で具体的なケースについて考えてみます。

モデム/ONUのLAN端子がひとつしかないが、有線LANで複数の機器をつなぎたい

有線しかないが、無線LAN(Wi-Fi)を追加したい

ルーターをつないでいるが、LANポートが足りなくなったので増やしたい

無線ルーターをつないでいるが、無線親機をもう一台つなぎたい


モデム/ONUのLAN端子がひとつしかないが、有線LANで複数の機器をつなぎたい

家の回線に2台以上の機器を有線でつなぐには、交通整理役の「ルーター」と、口を増やす「ハブ」が必要です。

家庭用の有線ルーターはたいてい「ルーター」と「ハブ」がくっついた製品です。有線ルーターを買ってきてモデム/ONUにつなげば複数台の有線接続ができます。

ただし、モデムのLANポートがひとつだけであってもルーターが内蔵されている場合があるので注意が必要です。古めのADSLモデムなどにこのタイプが多いようです。この場合は二重ルーターを避けるため、有線ルーターではなくハブをつなぎます。


線をつなぐだけでいいの?

有線ルーターはプロバイダとつなぐための設定が要ります。具体的な設定方法は機種により違います。ルーター付属の説明書を見てプロバイダ接続設定をしてください。

設定がすんだ有線ルーターに有線で機器をつなぐ場合は設定は特にありません。IPアドレス自動取得になっている機器(たいていの機器はデフォでそうなっていると思います)なら線をつなぐだけです。プロバイダにつなぐ設定などがされている場合は削除して(IPアドレス自動取得に戻して)からつないでください。

ハブには設定はありません。ハブのつなぎ方はこちらをご覧ください。


モデムにルーターが内蔵されているかどうやって見分ける?

モデムのマニュアルにルーター機能に関する記述がないか見てみてください。よくわからない場合は回線事業者から借りているモデムであれば回線事業者に聞くのがいいかと思います。


有線ルーターはどんな製品を選べばいい?

100Mとギガビットがあります。家の回線の速さに応じて選ぶとよいでしょう。


このページ末尾のQ&Aもご覧ください。

失敗例

1台しかつながりません。

よけいな交通整理が足を引っ張るかもしれません。

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有線しかないが、無線LAN(Wi-Fi)を追加したい

家の回線にWi-Fiの機器をつなぐには、交通整理役の「ルーター」と、口を増やす「ハブ」と、電波に変換する「アクセスポイント」が必要です。

家庭用の無線ルーターは、「ルーター」と「ハブ」と「アクセスポイント」がくっついた製品です。無線ルーターを買ってきてモデム/ONUにつなげば複数台の有線・無線接続ができます。

モデム/ONUにルーター機能が内蔵されている場合は、無線ルーターをブリッジモード(アクセスポイントモード)に設定してつなぎます。ブリッジモードにするとルーター機能(交通整理)がOFFになるので二重ルーターを避けることができます。

モデムのLANポートがひとつだけであってもルーターが内蔵されている場合があるので注意が必要です。古めのADSLモデムなどにこのタイプが多いようです。この場合もブリッジモードにしてつなぎます。

(無線ルーターをブリッジモードにする代わりに、モデムに内蔵されているルーターのほうをOFFにするという手もあります。プロバイダ設定はやり直しになりますが、古めのモデムに内蔵されているルーターを使うよりも新しいルーターのほうが機能的に優れているかもしれません。)

有線ルーターをつないでいる場合も、無線ルーターをブリッジモードにしてつなげば二重ルーターを回避して無線機能を追加できます。


線をつなぐだけでいいの?

いいえ。設定が必要です。

無線ルーターをルーターモードでつなぐ場合は、プロバイダとつなぐための設定が要ります。ブリッジモードでつなぐ場合は、ブリッジモードにする設定が要ります。

どちらのモードでも、機器を無線でつなぐためには機器ごとに無線設定が要ります。

具体的な設定方法は機種により違います。無線ルーターを買ってきて箱をあけるとたいてい一枚ぺらの大きな紙が入っていますので、まずはそれを見て設定してください。

設定がすんだ無線ルーターに有線で機器をつなぐ場合は設定は特にありません。IPアドレス自動取得になっている機器(たいていの機器はデフォでそうなっていると思います)なら線をつなぐだけです。プロバイダにつなぐ設定などがされている場合は削除して(IPアドレス自動取得に戻して)からつないでください。


家に無線ルーターがあれば外出先でも家から出てるWi-Fi電波でスマホとか使える?

Wi-Fiの電波は遠くまで飛びません。家の無線ルーターの電波が使えるのはせいぜい家の中だけです。外出先では今までどおりキャリア/MVNO/Wi-Fiスポット等の電波を利用します。


モデムにルーターが内蔵されているかどうやって見分ける?

最近の無線ルーターは、大きな紙の手順に従って設定すれば、すでにルーターがあるかどうか無線ルーターが見分けて自動的にルーターモードとブリッジモードを切り替えてくれるようになっている製品が多いようです。

この機能がない、またはうまくいかない場合は、自分でモデムのタイプを見分けてルーターモード/ブリッジモードに設定する必要があります。モデムのマニュアルにルーター機能に関する記述がないか見てみてください。よくわからない場合は回線事業者から借りているモデムであれば回線事業者に聞くのがいいかと思います。


無線ルーターはどんな製品を選べばいい?

スピードや電波の強さによって安いのから高いのまであります。

回線の速さや、お住まいの広さなどに応じて、お財布ともご相談の上、レビュー等で評判のよい機種を選べばよろしいかと思います。


このページ末尾のQ&Aもご覧ください。

失敗例

同時にネットできません。

よけいな交通整理のせいで、別のルーターにつないだパソコンやプリンタなどが見えなくなったりします。フォルダやプリンタの共有をしたい場合などに困るかもしれません。

交通整理役の「ルーター」が必要です。

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ルーターをつないでいるが、LANポートが足りなくなったので増やしたい

有線ルーターでも、無線ルーターでも、ルーター内蔵モデムでも、ルーターより内側のLANポートはハブで分けることができます。

ハブのつなぎ方

ハブのマニュアルを見ても使い方などは特に書いてないと思いますので基本的な使い方を書いておきます。もしマニュアルになにか書いてある場合はそちらを優先してください。


ハブはどんな製品を選べばいい?

スピードとポート数で選びます。


このページ末尾のQ&Aもご覧ください。

失敗例

同時にネットできません。

よけいな交通整理のせいで、別のルーターにつないだパソコンやプリンタなどが見えなくなったりします。フォルダやプリンタの共有をしたい場合などに困るかもしれません。

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無線ルーターをつないでいるが、無線親機をもう一台つなぎたい

無線ルーターは、交通整理役の「ルーター」と、口を増やす「ハブ」と、電波に変換する無線親機である「アクセスポイント」が合体した製品です。

無線親機を増やすには、「ルーター」を増やさないよう注意しながら「アクセスポイント」を増やすのが失敗しない秘訣です。追加する無線ルーターをブリッジモード(アクセスポイントモード)に設定すると、ルーター機能(交通整理)がOFFになるので二重ルーターを避けることができます。

アクセスポイント(ブリッジモードにした無線ルーター)はルーターより内側ならどこでもつなげられます。追加したハブの先とかでもかまいません。上の下段の図では、右側の無線ルーターは有線ルーターの背中につないでももちろんかまいません。

無線ルーターの機種によっては、 アクセスポイントモード時にアクセスポイント設定画面呼び出し用のローカルIPアドレスが固定になります。このような機種をふたつアクセスポイントモードにしてつなぐとIPアドレスがバッティングしてまずいです。この場合はIPアドレスを変更する必要があります。詳しくはマニュアルをご覧ください。

電波が混み合ったりすると性能が落ちるとか近所迷惑とかいうようなことがあるかもしれません。

失敗例

同時にネットできません。

よけいな交通整理のせいで、別のルーターにつないだパソコンやプリンタなどが見えなくなったりします。フォルダやプリンタの共有をしたい場合などに困るかもしれません。

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Q&A

契約とか料金とか必要?

契約が必要なのは外とつながっている回線側の部分です。有線や無線のルーターを自前で用意するなら家の中で接続する台数を増やしても追加契約や料金は不要です。

レンタルルーターを借りたりすれば月額料金がかかったりします。ひかり電話を使うなどレンタル一択になる場合があります。すでに借りているなら自分でつなぐ台数を増やしても追加契約や料金は不要です。

回線料金に月額数百円を上乗せして無線LAN機能をつけるというような契約もありますが、これは自力で無線親機を用意できない人向けのオプションですね。自分でなんとかしようとしてこのページにたどり着くくらいの方なら使う必要もないと思います。すでに契約しているなら自分でつなぐ台数を増やしても追加契約や料金は不要です。


追加でつないだパソコンのメールアドレスはどうなるの?

検索ワードを見ているとこれが疑問の方が意外といらっしゃるようですのでつなぎ方の話とはまた別の話になりますがさらっと書きます。

メールアドレスは、あなたの家に来ている回線についているわけでも、パソコン1台ずつについているわけでもなく、プロバイダなどのメールサーバーの中のメールボックスについています。あなた宛に送られてきたメールはあなたの家の回線、あなたのパソコンめがけて送られてくるわけではなく、どこかにあるメールサーバーのあなたのメールボックスに送られてそこにたまります。パソコン側にメールボックスの情報(メールサーバー名とアカウントとパスワード)を設定しておくと、パソコン側からメールサーバーにたまっているメールを取りに行くという仕掛けです。

追加したパソコンで新しいメールアドレスを使いたい場合は、どこかのサーバーに新しいメールボックスを確保する必要があります。プロバイダに申し込んで追加のメールアドレスを取得する(有料かもしれません)、フリーメールを申し込む、などの方法があります。詳しくはプロバイダの会員向けページを見たりぐぐったりしてください。メールアドレスを取得したらその情報をパソコン側に設定してやればOKです。

すでにメールを利用しているスマホは、家のWi-Fiにつないだ場合でも今までどおりのアドレスでメールの送受信ができます。


うちはモデム/ONUがないんだけど…

モデムやONUは回線とLAN端子の変換をする装置です。ふつうは自分で買ってきて付けるものではなく、回線を引いたときに工事の人が回線に合った機種を置いていくのでそれをそのまま使います。


なぜ直ハブだとうまくいかないの?

インターネットにつなぐには、ネットにつなぐ機器(PC、スマホ、タブレット、ゲーム機、デジタル家電等)ひとつにひとつずつ「IPアドレス」というものが必要ですが、プロバイダはふつう1契約でひとつしかIPアドレスをくれません。なのでモデム/ONUのLANポートにつなぐことができるのは1台だけです。ハブで端子だけふやしてもIPアドレスがひとつしかないのでそのうちの1台しかつながりません。

この状況を打開するのがルーター(ブロードバンドルーター)です。ルーターの内側ではローカルIPアドレスをたくさん使えるので、プロバイダがひとつしかIPアドレスをくれなくても複数の機器をつなぐことができます。ルーターは、ローカルIPアドレスとプロバイダからもらったIPアドレスを変換することで、複数の機器からネットできるようにします。これをIPマスカレード(NAPT)といいます。

ブロードバンドルーターは口を増やす装置でも電波を出す装置でもなく、NAPTをする装置です。

ローカルIPアドレスが使えるのはルーターの内側だけなので、ハブで口を増やしてつなげるのはルーターの内側ということになります。

もう少し詳しく知りたい方はこちらが参考になるかもしれません。→ルーターって何をやってるの?


うちのモデムはLANポートが2つあるんだけど、これはルーター内蔵モデム?

一部の回線事業者が貸し出している2口のモデムは、ひとつがインターネット用のポート、もうひとつが電話等のオプションサービス専用のポート(オプション契約していない場合は使い道なし)になっているものがあります。これはルーター内蔵モデムではありません。2台以上同時接続したい場合はインターネット用のほうのポートにルーターを外付けする必要があります。


レンタルルーターを借りてるんだけど、返して自前のルーターに置き換えてもいい?

ギガ回線をご利用の場合、置き換えないほうがいいケースがあります。

ギガ回線の一部ではPPPoE接続に200Mbpsの速度制限があって、PPPoEの代わりにIPv6ベースの接続方式を使うレンタルルーターでこの速度制限を回避している場合があります。市販ルーターのほとんどはこの方式に対応していないので置き換えると速度が低下してしまいます。

(このような場合であっても、市販の無線ルーターをブリッジモードにしてレンタルルーターの内側につなぐのは問題なくできます。)


ルーターがあるのに1台しかつながらない?

ひょっとしてこういうふうになっていないですか?

ルーター側でPPPoEを設定せずに、パソコン側でPPPoEを設定して(回線事業者の接続ツール等を入れて)しまうと、パソコンから直接プロバイダにつなぎにいってしまいます。ルーターのPPPoEブリッジ機能がたまたまONになっているとルーターを素通りして実際につながってしまいます。この場合、家のIPアドレスはそのパソコンが独占してしまいルーターの交通整理は働かなくなるためルーターの背中にほかの機器をつないでもネットできません。

この場合は、パソコン側のPPPoE設定を削除(接続ツールをアンインストール)してから、ルーターの設定画面を呼び出して、ルーター側でPPPoE接続をするよう設定することで解決できると思います。パソコン側からPPPoEを削除するとルーター側のPPPoE設定が終わるまでインターネットにつながらなくなるので、今つながっているパソコンの設定は変えずにLANケーブルだけ引っこ抜いておいて、もう一台のパソコンのPPPoE設定を削除してルーターの設定をするのがよろしいかと思います。そっちがうまくいったら引っこ抜いたパソコンのほうもPPPoEを削除してLANケーブルを刺しなおしてください。


うちはただハブで分けただけで2台つながってるんだけど…3台目がつながらない

プロバイダによっては2重接続のチェックが甘いのかそういう仕様なのか同一ユーザIDで2つPPPoE接続ができてしまう場合があるようです。この場合、ハブで分けただけで2台のPCでそれぞれPPPoE接続してネットできるという状態になります。

このような場合であっても、回線側にPPPoE接続数の上限があります(家庭用フレッツ回線の基本サービス契約なら2つまで、など回線の種類と契約により決まっています)ので、おなじ形で増設していけば何台でもつながる、ということにはなりません。普通にルーターをつなぐのがよろしいかと思います。


ルーターがあるのに2台しかつながらない?

上記「ルーターがあるのに1台しかつながらない?」と「うちはただハブで分けただけで2台つながってるんだけど…3台目がつながらない」のダブルパンチになっているのかもしれません。

上記「ルーターがあるのに1台しかつながらない?」のような設定になっている場合は直してみてください。

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