ひとりで2台のパソコンを並べて使っているときに、こっちのパソコンからそっちのパソコンにコピペができたらなあ、と思うことがありませんか?
CBSyncは、それをする常駐ソフトです。パソコンのクリップボードデータをLAN経由で他のパソコンのクリップボードに自動的に転送します。CBSyncはClipboard Synchronizerの略です。
Ver2では通信データを傍受されてもパスワードを知らない人には中身がわからないようにデータをスクランブルして送るようになっています。
Ver1とVer2のデータ互換は一切ありません。Ver1からVer2にバージョンアップする場合は下記の「アンインストール」を参考にしてVer1の設定データを削除しておいてください。設定の引継ぎ等はできませんのでお手数ですがVer2をインストールしてから設定をやりなおしてください。Ver1とVer2では通信がまったくできませんので通信相手のパソコンもバージョンアップしてください。
Ver2の32bit版と64bit版はデータ互換があります。32bit版と64bit版との間で通信できます。
Ver3では以下の機能が追加されています。
Ver3はVer1~2と通信できません。通信相手のパソコンもバージョンアップしてください。
Ver3の32bit版と64bit版はデータ互換があります。通信もできます。
Ver3のIPv6対応版は、IPv4で送受信するように設定すればIPv4版と通信できます。
バージョン4ではVer3から以下の点が強化されています。
Ver4はVer1~3と通信できません。通信相手のパソコンもバージョンアップしてください。
Ver4の32bit版と64bit版はデータ互換があります。通信もできます。
Ver4のIPv6対応版は、IPv4で送受信するように設定すればIPv4版と通信できます。
旧版からVer4にバージョンアップした場合、パスワードとRSA暗号化の設定が引き継がれません。お手数ですがバージョンアップ後に再設定してください。(それ以外の設定は引き継がれます。)
インストールというほどのものはありません。ダウンロードしたファイルを開き自己解凍ファイルを解凍すればそのまま使えます。 解凍先のフォルダを聞いてきますので適当なフォルダに解凍してください。CBSync.exeというファイルがひとつだけでてきます。これを起動すればそのままCBSyncが使えます。
デスクトップアイコンやスタートメニューからCBSyncを起動したい場合は、CBSync.exeファイルへのショートカットを作ってそれをお好きな場所においてください。Windows起動時に自動起動したい場合は、ショートカットを作って、それを、[スタート]-[すべてのプログラム]-[スタートアップ]の中に入れてください。
CBSyncの設定がレジストリに記録されていますので、まずこれを削除してください。
あとはCBSync.exeを削除すれば完了です。ショートカットを作った場合はそれも削除してください。
注意:Windowsの複数ユーザアカウントでCBSyncをお使いの場合は、各ユーザでWindowsにログオンしてCBSyncの設定の削除を行ってからファイルを削除してください。
最初にCBSyncを起動したときに以下の設定ダイアログボックスが出てきます。
あとから設定を変えたいときはCBSyncのウィンドウで [設定] ボタンを押すと出てきます。 CBSyncのウィンドウが開いていないときは、タスクバー右端のCBSyncのアイコンをダブルクリックしてウィンドウを開いてから押してください。
パスワード | 送信側と受信側の双方に同じパスワードを設定してください。パスワードは誰かが変なものを送りつけたときにうっかり受け取らないようにするためのものです。送信データのスクランブルにも使用します。推測されないような文字列を設定しておいてください。 |
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受信サーバー |
【ポート】 CBSyncの受信に使うTCP/IPポートの番号を指定します。既定値は60125ですがこの値に特に意味はありません。空いてそうだから適当に決めただけです。空いていない場合は起動時に「受信用ポート(60125)を開けません(WinSockエラー 10048)」と表示されますので適当に変更してください。 受信ポートを変更した場合は、いったんCBSyncの常駐を終了して起動し直してください。相手パソコンの送信先設定のポートも合わせて変更してください。 【プロトコル】(IPv6対応版のみ) 受信するプロトコルを「IPv4のみ」「IPv6のみ」「IPv4 + IPv6」から選択します。 プロトコルを変更した場合は、いったんCBSyncの常駐を終了して起動し直してください。 【RSA暗号化】(Ver3以降のみ) 通信データを暗号化するかどうかを指定します。暗号化にはCPU負荷があるためデフォルトでは「RSA暗号を使わない」になっています。 最初にRSA暗号を使うように設定したときに暗号鍵を作ります。このとき少し時間がかかるかもしれません。 通信データを暗号化するかどうかは、受信側のCBSyncの設定で決まります。データが暗号化されている場合は、イベントログに【正常送信#】のように#が表示されます。 64bit環境でRSA暗号を使用する場合はCBSync 64bit版のご利用をおすすめします。32bit版より暗号処理のCPU負荷が減ります。 |
送信先 |
クリップボードデータを送る先のコンピュータを指定します。
以下のようなものを指定してください。
2台のコンピュータのどちらでコピーしたときにもデータを相互に相手に送りたい場合は、両方のコンピュータで互いを送信先に設定しておく必要があります。一方だけで設定した場合、データは一方通行になります。 送信先の頭のチェックマークを外すとそのコンピュータへの送信を行わなくなります。一時的に送信をしないようにしたいときに便利です。 ※Ver2およびVer3/4 IPv4版ではIPアドレスはIPv4アドレスを指定してください。 Ver3/4 IPv6対応版では、IPv4とIPv6のどちらで送るかを送信先ごとに選択します。IPv4を選んだ場合はIPv4アドレスを、IPv6を選んだ場合はIPv6アドレスを指定してください(コンピュータ名で指定する場合はIPv4でもIPv6でも同じ名前が使えます)。 |
遅延送信 |
遅延送信にチェックをつけると、受信側で貼り付けを行うまでデータの送信を行いません。実際に貼り付けが行われるデータだけを転送するため、通信量を増やさずにさまざまなフォーマットを転送できます。 遅延送信のチェックを外すと、送信側でコピーを行ったときにすべてのデータを送信します。受信側で貼り付けができるようになるのはすべてのデータを受信したあとになります。 遅延送信する場合でも、デフォルトでは、4KB以下のテキストは即時送信する設定になっています。これは数行程度のテキスト貼り付けなのに動作がもたつくと鬱陶しいためです。 遅延送信をするかどうかは、送信側のCBSyncの設定で決まります。 |
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送信フォーマット |
送信するデータのフォーマットを選択します。デフォルトではすべてチェックがついています。 遅延送信をOFFにした場合は、すべてのデータを転送し終わるまで貼り付けができないので、どうしても必要なもの以外はチェックを外したほうがいいかもしれません。 ここにあるもの以外のフォーマットを転送したい場合は、下記FAQ 12をご覧ください。 |
起動時に |
起動時にCBSyncのウィンドウを開くか、バルーン(常駐アイコンの吹き出し)を表示して常駐するか、だまって常駐するかを指定します。 参考:タスクバー右端のCBSyncのアイコンをダブルクリックするとCBSyncのウィンドウを開けます。 |
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ウィンドウを閉じたときに |
CBSyncは右上の×ボタンでウィンドウを閉じても終了せずに常駐します。このときバルーン(常駐アイコンの吹き出し)を表示するかどうかを指定します。 参考:CBSyncの常駐を終了させたいときは、タスクバー右端のCBSyncのアイコンを右クリックして [終了] を選んでください。設定ダイアログボックスが出ているときは閉じてから行ってください。 |
ファイアウォールにブロックされてしまうとCBSyncは手も足も出せません。ファイアウォールを使用している場合は、以下の動作を許可しておいてください。
設定方法についてはお使いのファイアウォールソフトのマニュアルをご覧ください。
CBSync Ver2はパスワードを元にデータをスクランブルして送るのでオンラインでデータを傍受されても中身がわからないようになっています。傍受したデータからパスワードや元のデータを逆算するのは事実上不可能と思われますが、数うちゃ当たる式にパスワードを推定される可能性はあります。パスワードは推測されにくいものを設定しておいてください。 (Ver3/4では、RSA暗号を使うように設定すればパスワード推定による解読はできなくなります)。
誰かがパスワードを勝手に上書きしたりレジストリから盗んだりした場合はパスワードを知られてしまいます。パソコンを他人に触られる可能性がある環境でご利用の場合は頻繁にパスワードを変えてください。
CBSyncは受信ポート(既定値ではポート60125、変更した場合はその番号のポート)で口を開けて待っている形になるため、以下の点にご注意ください。
CBSyncが起動された状態で、アプリケーションソフトでコピーや切り取りをしてクリップボードにデータが入ると、CBSyncは設定された送信先に自動的に送信します。そこに常駐しているCBSyncが受け取ったデータを自動的にクリップボードに設定します。
CBSyncは常駐型ソフトなのでウィンドウを閉じても動作を続けます。終了したい場合は、CBSyncのウィンドウで [常駐を終了] をクリックするか、CBSyncの常駐アイコンを右クリックして [終了] を選んでください。
CBSyncが常駐している間は、タスクバー右端にCBSyncのアイコンが出ます。
CBSyncが転送するクリップボードデータは以下のものです。
*はCBSync Ver3からの対応です。
ワードやエクセルはHTMLフォーマットに対応しているため、書式付きのデータもある程度までは転送できます(うんと古いバージョンだとできないかもしれません)。 CBSync Ver3以降ではXML Spreadsheetフォーマットに対応しているのでこのフォーマットに対応しているバージョンのエクセルどうしであれば式も転送できます。
特定のアプリケーションソフト固有のフォーマットを追加することも可能です。FAQ 12をご覧ください。
エクスプローラーのウィンドウでファイルやフォルダをクリップボードにコピーしてもCBSyncでは転送できません。
1. 送受信できない
2. 一方向しか転送できない
3. ファイルやフォルダをコピーしても転送できない
4. CBSync常駐時にアプリケーションソフトのコピーや切り取りが失敗する
5. 最初はいいのだが途中からコピー・切り取りを行ってもCBSyncがまったく反応しなくなる(受信はできる)
6. CBSyncの転送が完了するまで新しいデータのコピーや切り取りをしないほうがいいか?
7. 起動時のウィンドウやバルーン(吹き出し)が鬱陶しいので出ないようにしたい
8. ウィンドウを閉じても終了しない
9. Windowsの起動時にCBSyncを常駐させたい
10. 一台のパソコンで複数ユーザーでログオンしてそれぞれCBSyncを起動するとエラーになる
11. 3台のパソコンで同期したい
12. アプリケーションソフト固有のクリップボードフォーマットを転送したい
13. 「パスワードの設定が破損しています」とメッセージが出て、設定してあったパスワードが消える
14. パスワードを忘れたらどうしたらいいか?
15. ブラウザなどでGIFやPNGをコピーしてもGIFやPNGのフォーマットで転送されない
16. 受信側で貼り付けの操作をしていないのに遅延送信のはずのデータが転送されてしまう
設定の説明をご覧の上、以下の設定を再確認してください。
エラーメッセージは両方のコンピュータでCBSyncのウィンドウを開いて確認してください。エラーコードはCBSync固有のものではなくWinSockに共通のコードですので、コードの意味については「WinSock エラーコード」でぐぐってください。
2台のコンピュータのどちらのデータも相手に送りたい場合は、双方のコンピュータで互いを送信先として設定する必要があります。
ファイルやフォルダはCBSyncでは転送できません。
CBSyncはWindowsのクリップボードビューア機能を使ってクリップボードの更新を監視しています。一部のアプリケーションでは、クリップボードビューアが存在しているだけで、コピーや切り取りの操作がエラーになるものがあるようです。その場合はすみませんがCBSyncを終了した状態で操作を行ってください(終了した状態でのデータは転送できません)。
CBSyncはWindowsのクリップボードビューア機能を使ってクリップボードの更新を監視していますが、動作中、たまに、Windowsのクリップボードビューアの登録から外されてしまうことがあるようです。原因はよくわかりません。
この場合は、お手数ですがいったんCBSyncの常駐を終了して、起動し直してください。バージョン4.1以降では、アイコンを右クリックして [CBSyncを再起動] を選ぶと簡単に起動し直しができますのでバージョンアップをおすすめします。
気にせずしていただいてかまいません(前のデータが不要ならば)。転送中にクリップボードが更新された場合、CBSyncは古いデータの転送を中止して新しいデータを処理します。
設定の表示タブで設定できます。
CBSyncは常駐型のソフトなのでウィンドウを閉じても動作を続けます。詳しくは使い方をご覧ください。
CBSync.exeへのショートカットを作成して、[スタート]-[すべてのプログラム]-[スタートアップ]に入れておくと、Windows起動時に自動的にCBSyncを起動することができます。
Windows 8以降の場合はショートカットをスタートアップフォルダに入れてください(こちらのプログラムでスタートアップフォルダを簡単に開けます)。
受信サーバーのポートをユーザーごとに変えれば一台のパソコンの複数ユーザーで同時に動作できます。
送信先は複数指定できますので、各パソコンでそれぞれ他の2台を送信先として設定すれば可能です。
4台以上でも可能ですが、CBSyncはブロードキャスト方式ではないので、送信先を複数指定した場合、各コンピュータあてにそれぞれパケットを送ります。あまり多数の場合のご利用には向かないかもしれません。
既定ではCBSyncは転送できるデータで示したフォーマットのデータのみを転送します。以下の方法で転送するクリップボードフォーマットを追加できます。
警告:CBSyncが転送するのはクリップボードの中にあるデータだけです。クリップボード内のデータがコンピュータ内の他のデータにリンクしているような場合、そのデータは転送されません。不用意にフォーマットを追加すると、相手先コンピュータでリンク先のデータを参照できずに誤動作する危険があります。そのためこの設定は既定では表示されないようにしています。この設定は何が起きても自己責任ということでご利用ください。
パスワードの設定をレジストリからコピーして持って行っても他のパソコンでは使えないように簡単な保護がかかっています。 パソコンの設定を変えてからCBSyncを起動した場合、この保護機能が発動してパスワードが消えることがあります。 この場合は、お手数ですがパスワードを設定し直してください。
新しいパスワードを決めて各パソコンで設定し直してください。
これらのフォーマットはMicorsoft Officeでは使われていますがブラウザなどでは使っていないようです。
アプリケーションソフトで貼り付けの操作をしなくても常駐ソフトなどがクリップボードデータにアクセスする場合があります。このような場合はOSからCBSyncにデータの要求が来るのでCBSyncは遅延送信データの転送を行います。
CBSyncのユーザサポートはありません。ご利用に際しては、自助(マニュアル参照や検索等)と自己責任でお願いいたします。××できない、設定がわからない、等のお問い合わせはご容赦ください。
CBSync自体のバグについては、状況がわかるように書いて下記宛にメールを送っておいていただければ、適当な機会に修正いたします。